LLMOという言葉をよく見るようになりました。ChatGPTやPerplexityに引用されるようサイトを整えよう、という話です。
ただ、実際にAIがどれくらいサイトを読みに来ているのか、そこから人が来ているのかという数字は、あまり出てきません。なので自分のサイトで測ってみました。
先に結論を書きます。AIのクローラーは毎日300回以上来ていました。多い日は750回です。一方で、AI検索を経由した訪問は0件でした。読まれてはいるけれど、まだ紹介はされていない、という状態です。
何を測ったか
サーバーのアクセスログです。
サイトに来たアクセスが1行ずつ記録されていて、そこに「誰が来たか」を示す文字列が入っています。ChatGPTの検索クローラーなら OAI-SearchBot、Anthropicなら ClaudeBot といった具合です。これを数えれば、AIが何回来たかが分かります。
うちの契約ではアクセスログの保存が無効になっていたので、サーバーの管理画面から有効にしました。有効にした日の分から記録が残ります。過去にさかのぼることはできません。
AI検索からの流入のほうは、アクセス解析で参照元を見ます。chatgpt.com、perplexity.ai といったドメインから来た訪問を数える形です。こちらは過去120日ぶんさかのぼって確認しました。
AIクローラーの内訳
記録が取れた3日ぶんです。
| 日付 | 訪問回数 |
|---|---|
| 8月8日 | 310回 |
| 8月9日 | 313回 |
| 8月10日 | 750回 |
8月10日の内訳はこうなっていました。
| クローラー | 提供元・用途 | 回数 |
|---|---|---|
| OAI-SearchBot | ChatGPTの検索 | 604 |
| ChatGPT-User | ChatGPTがその場で閲覧 | 58 |
| GPTBot | OpenAIの学習用 | 23 |
| PerplexityBot | Perplexity | 22 |
| ClaudeBot | Anthropic | 21 |
| Google-Extended | GoogleのAI向け | 21 |
| Bytespider | ByteDance | 1 |
10日に増えているのは、その前日に記事を1本公開したからだと思っています。新しいページができると、それを読みに来る回数が増えます。
目立つのは OAI-SearchBot です。ChatGPTの検索機能が使うクローラーで、学習用の GPTBot とは別のものです。学習用が23回に対して、検索用が604回。桁がふたつ違います。
AIに学習されたくないという話をときどき聞きますが、実際に多く来ているのは学習用ではなく検索用でした。少なくともうちのサイトではそうでした。
それでも流入は0件
3日で1,373回読まれていて、そこから来た人は0人です。過去120日でも0件でした。
理由は分かっているつもりです。引用される中身がまだ無いからです。
AIが回答に何かを引用するとき、選ばれるのは質問に具体的に答えているページです。「宮城県でホームページを作っています」としか書いていないページは、読まれても引用する理由がありません。数字や手順が書いてあるページのほうが引用されます。
クローラーが来ているというのは、入口が開いているという意味でしかありませんでした。前提であって、成果ではありません。
4日間でやったこと
AIの前に、検索対策そのものをゼロから立て直しました。人に見せられない状態のものが、いくつも見つかりました。
タイトルタグが100文字を超えていました。WordPressの「キャッチフレーズ」という設定が、タイトルの後ろに連結されていたためです。しかもこのキャッチフレーズは画面のどこにも表示されていませんでした。タイトルタグの中だけで使われて、検索結果に出る文字を無駄に長くしていたわけです。設定を空にするだけで25文字に収まりました。見た目は何も変わっていません。
プライバシーポリシーを開くと、トップページが表示されていました。使っていたテーマに page.php というファイルが無く、専用のテンプレートを持たない固定ページが index.php に落ちていたのが原因です。その index.php がトップページの複製だったので、どの固定ページを開いてもトップの内容が出ていました。リンクは動いているので、押してみるまで気づきません。
一部のページがサイトマップに載っていませんでした。FTPで直接置いた静的なページは、WordPressの管理下にないのでサイトマップに入りません。Googleに存在を知らせる経路が無い状態でした。
完成した制作実績が下書きのまま眠っていました。中身は入力し終えていて、公開ボタンを押していないだけでした。
このほかに、各ページの説明文、SNSでシェアされたときの表示設定、構造化データを全ページに入れました。構造化データというのは、このページは何についての情報なのかを機械が読める形で書いておく仕組みです。会社の情報、よくある質問、記事、制作実績のそれぞれに合わせた形式があります。
IndexNowという仕組みも入れました。記事を公開すると、その瞬間にBingへ通知が飛びます。ChatGPTの検索はBingの索引を使っているので、ここが速いとAI検索に載るのも速くなるはずです。
結果、Googleに登録されたページは3ページから10ページになりました。
今の数字
順位は動いていません。
追いかけている14個の検索語は、全部圏外です。1つも表示されていません。着手して4日なので当然で、検索結果に反映されるには数週間から数か月かかります。
1日あたりに直すとこうなっています。
| 指標 | 着手前(28日間の平均) | 着手後(3日間の平均) |
|---|---|---|
| セッション | 21.6 | 17.0 |
| 自然検索からの流入 | 2.6 | 5.0 |
| 検索での表示回数 | 3.0 | 7.3 |
| クリック | 1.1 | 1.3 |
表示回数と自然検索からの流入は倍近くになっていますが、3日ぶんの数字なので、たまたまである可能性のほうが高いと思っています。ここを成果と呼ぶのはまだ早いです。1か月経ったらまた出します。
一番の問題は別のところにありました
外部からのリンクが、ほぼゼロでした。
40日ぶんの記録を見ると、検索で表示された言葉は4つだけ。クリックが発生したのは会社名の「forgion」だけです。訪問の大半は、営業でURLを送った相手が踏んだものでした。検索から来た人ではありません。
サイトの中をいくら整えても、外から一本もリンクが来ていなければ、検索エンジンから見て「誰も参照していないサイト」のままです。ここが順位の頭を押さえていました。
内部の整備は、やれば必ず終わります。手を動かせば片づく作業です。だからつい先にやりたくなるのですが、片づけたところで外からの評価が無ければ順位は動きません。
なので今は、サイトの中を触るより、外に置く記事を書くほうに時間を使っています。この記事もその一本です。
同じ考え方で、ホームページ制作の見積もりの内訳も実際の単価を出して公開しています。
他社の検証と比べると、来ているクローラーが違いました
同じようにアクセスログを数えた記事をいくつか読みました。そこで最も多いと報告されていたのは Bytespider というクローラーです。ByteDance社のもので、TikTokを運営している会社です。
うちのログでは、Bytespider は3日間で1回でした。最多は OAI-SearchBot で、8月10日だけで604回です。
同じ「AIクローラー」でも、サイトによって来る顔ぶれが違います。理由は分かりませんが、サイトの内容や、そのクローラーが何を集めているかで変わるのだと思います。
だから、他所の記事に書いてある内訳をそのまま自分のサイトに当てはめないほうがいいです。数えるのは難しくありません。サーバーのアクセスログを有効にして、クローラーの名前で数えるだけです。
AIクローラーはブロックすべきか
ブロックできます。robots.txt というファイルに、来てほしくないクローラーの名前を書けば止まります。
うちはブロックしていません。理由は、来ているものの中身を見たからです。
学習用の GPTBot が23回に対して、検索用の OAI-SearchBot が604回でした。学習用をブロックしても、止まるのは23回のほうです。そして検索用を止めると、ChatGPTで誰かが質問したときに、うちのページが答えの材料から外れます。
文章や画像を勝手に学習されたくない、という考え方は理解できます。ただ、実際に来ているものを数えないままブロックすると、止めたかったものは止まらず、残したかったものだけが止まる、ということが起こります。
まず数えて、それから決めるほうが確実です。
llms.txt は必要か
llms.txt という仕組みがあります。AIに向けて、このサイトはどういう内容かを伝えるためのファイルです。
うちは設置していません。robots.txt と違って、AI側がこれを読む決まりになっているわけではないからです。日本のサイトで設置しているのは全体の1%未満とも言われています。
設置しても害はないので、やりたければやればいいと思います。ただ、それより先にやることがあります。読まれたときに引用したくなる中身があるかどうかです。
うちは毎日300回以上読まれていて、流入は0件でした。案内の書き方が悪いのではなく、案内した先に引用する理由が無かったということだと考えています。
これから
1か月後に同じ数字を出します。何をしたらどう動いたのかが分かる形で残していきます。
うまくいかなかったことも書きます。今のところ、うまくいっていないことのほうが多いです。
フォーム営業を8,538件送ったときの返信率も、同じように数字を全部出しています。よろしければこちらの記事もどうぞ。
この記事の数字は2026年8月10日時点のものです。